イドノナカ -狭い日常の憂いの喜びの-

世界の事はしらないけれど、僕は僕の事を知っている。目に見えたもの、聞こえたもの、言葉にします。

藤井四段の勝利と神谷八段の人柄

どうもカエルです。

 

大学の授業を終えて帰宅すると、力尽きたように寝てしまった。コンタクトレンズの異常な乾きに目を覚ましたのが深夜2時半頃。部屋に時計がないので、時間の確認はスマートフォンで済ます。そして時間確認のついでにwebニュースを見ていると藤井四段の29連勝の文字が飛び込んで来た。(寝起きにニュースを見たせいか記事の文章を読み間違えたままブログを書き、そして恥を掻き...修正済みです)

 

 

ホッとした。というのがまずの感想。それから湧き出る「これとんでもない事じゃね?」という興奮。本当におめでとうございます。

 

凡人がほぼ運だけで作った記録を天才が実力で抜いたというのは将棋界にとってとてもいいことだと思います。

藤井四段について熱く語った記事↓
藤井四段のはなし - イドノナカ -狭い日常の憂いの喜びの-

 

上記の記事で書いた通り、藤井四段が強いのは天才だからではなく実力だという僕の主張。

 

長らく28連勝の記録(これもとんでもなく凄い記録だと思う)を守り続けてきた神谷広志八段。藤井四段の勝利を実力の勝利と讃えた。かっこいい。

 

さみしい気持ちがたくさんありますが、おめでとうと言うべきですね

藤井四段連勝記録更新 抜かれた神谷八段は… | NHKニュース

 

やはり記録を保持するということは誇りになるし、一方でいつかは抜かれてしまうのでは無いかという重圧に耐えなければいけない。一国の王が若き革命家によってその座を奪われる...という例えは言い過ぎか。それでも筆舌し難い苦しみを味合う事は必須だ。寂しさを語る神谷八段の人間臭い感じが好きだ。

 

かつてピートローズという野球選手が安打数で記録を持っていた。その記録をかのイチロー選手が抜いたのだ。それも日米合算として。これに是非を問うピートローズ。

【イチロー日米通算新記録】ローズ氏「比較できない」日米合算での比較に批判的 - 産経ニュース

 

メディアはこの記録に注目し、まさかの舌戦へと発展していった(…ように見えるがイチロー選手はクールに大人な対応をしただけ)

 

ピートローズの気持ちが痛いほど分かる。晩年野球賭博により野球界を追放された彼にとって、安打数の記録が唯一彼を偉大な野球選手だということを証明していたのだ。それを日本からやって来た選手に抜かされる。これは彼の威厳に関わる問題だ。

 

僕だってそうだ。英語学習に青春のかなりの時間を費やしてようやく半人前ぐらいにはなったのに、子供の頃に親の仕事の都合で英語圏で生活していましたーという帰国子女を前にすれば、僕の英語力など霞んで見える。

 

それを環境の所為にしたくなるのは、自分の努力や苦しみを否定された気持ちになるからだ。自分だって英語圏で暮らせる環境があれば今頃ペラペラだ!って。でも実際彼らに話を聞くと、大概始めは会話が出来なくて地獄のような日々を過ごしている。寧ろ彼らの努力の方が上だったりするのだ。イチロー選手なんて、努力、そしてストイックの代名詞だ。

 

本当に凄い人に出会うと才能がうんぬんと言い訳して自分を守りたくなるのは世の常であり、人間の性のような気がする。僕はこれに気付くのに20数年もの時間を要した。

 

だからこそ神谷八段の言葉が如何に素晴らしく、藤井四段を褒め称えるものかが分かる。

 

こんな言葉をこれからも探していきたい。そしてそれをシェアするのが僕のブログの一つの目標なのかもしれない。

 

これからも藤井四段の活躍に注目していきたいと思っています。でも将棋ブログではない。ただの一般人の思考の掃き溜めだ。